昔のなんJ「梅沢富美男嫌い」　今のなんJ「梅沢富美男好き」

富美男には敵わないよ…

たいくつな　コスモス風を　揺すりけり
湯もみ歌　聞こゆ湯畑　雪もよい
湯気ましろ　ましらましろよ　雪見の湯
かやぶきの　垂氷に溶ける　空のあお
ゆるゆると　鷹鳩と化す　日のリフト
遠花火　音のみ響く　ビルの底
富士遥か　あぜのかりがね　寒き朝
蜜柑「け」と　ばっちゃが降りた　無人駅
御降りの　洗いて清し　富士青し
銀盤の　弧の凍りゆく　明けの星
紫陽花の　泡立つ車窓　午後の雨
いさばのかっちゃ　スカーフは　あけびの色
夜学果て　まだ読みふける　おとがひよ
じっちゃんの　咳ひとつ　澄んだ空
友ふたり　卒業の日の　病室に
空のあお　富士の蒼へと　飛花落花
旱星　ラジオは余震　しらせおり
廃村の　ポストに小鳥　来て夜明け
牢名主のごと　自販機のおでん缶
水やりは　シジミ蝶　起こさぬように
紙雛のにぎやか　島の駐在所
緑青のカラン　石けんネット　揺れて夏
鯉やはらか 喜雨に水輪の 十重二十重
秋夕焼　機内に遺影の　席ひとつ
乗り換への　マフラーの波　寡黙なり
湯豆腐に　すの立ちはじむ　四方の春
爪革に　紅のさくさく　霜柱
春近し　鳩居堂二階　句帳買ふ
花粉来て　獺の祭りのごと　ちり紙
花束の　出来る工程　春深し
桐の花　いつかは来ない　紙袋
水玉の模様　クロックスの日焼